美肌を東洋医学的に考える
■しみ、しわ、たるみ…皮膚トラブルあれこれ

妊娠線という皮膚の話題をしたので、今回は美肌の話題をしてみようと思います。
しみ、しわ・たるみ、くすみ、吹き出物が、代表的な皮膚トラブルです。これらが存在すること、イコール美肌でないと定義すると、これらのトラブルがない、もしくは少ない肌が美肌ということになります。これらのトラブルを東洋医学的に考察してみたいと思います。
●しみ
しみは、顔面に起こる色素沈着です。血の滞る“お血”のために起こるとされています。性ホルモンのアンバランスや、微小循環不全がお血の原因です。お血治療の代表的な処方で、健康保険で“しみ”にも処方できる方剤が、桂枝茯苓丸加苡仁(けいしぶくりょうがんよくいにん)です。駆お血作用の強い桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)に、消炎作用のある、苡仁(よくいにん)が配合されていて、ビタミンCや、トラネキサム酸と併用するとさらにパワーアップが可能でです。
これ以外にも四物湯(しもつとう)の成分のはっている漢方薬は、すべてしみに効果があると考えられ、冷え、のぼせが合併する時は温清飲(うんせいいん)、全身倦怠感がある時は十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)、むくみがある時は、猪苓湯合四物湯(ちょれいとうごうしもつとう)などがおすすめです。
●しわ・たるみ
閉経前の場合、女性ホルモンのアップダウンで、肌の調子も変わります。月経前に、夜に少量のアルコールを摂取しただけなのに、朝、顔がいつもの倍くらいにむくんでしまった経験のある女性は多いでしょう。この朝のむくみは、夕方に向かってすこしずつ軽快しますが、夜更かしをするとまた出現しまいます。
この朝、表皮がむくみで突っ張り、夕方にかけて突っ張りがとれるという現象が繰り返されると、年齢を経るごとに小じわ出現の原因となるのです。よって顔がむくまないように生活することが、しわ対策に必要です。夜9時以降の飲酒・飲食は控え、早寝早起きの習慣をつけるのが、もっとも効果的です。
●むくみ・月経痛
でも時々は夜更かしもしたいもの、まず誰でもできる、即効的な漢方薬の使い方として、ついつい過度に飲酒してしまった夜は、就寝前に五苓散(ごれいさん)を一包飲んで寝る、という方法があります。これだけで翌日のひどい顔のむくみの予防になります。
じっくりとむくみの治療をしたい人のうち、むくみとともに月経痛や、冷えが合併するようなら当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) 、むくみに加えてストレスですぐ胃の調子が悪くなるならば胃苓湯(いれいとう)などがおすすめです。
■気になる老化も漢方で対策
さて閉経を過ぎていよいよ熟年期に入ると、老化との本格的な戦いが始まります。小じわはしわになり、さらにたるみへと進行します。その際の強力な味方が、補腎剤という、腎気(先天的な生命エネルギー)を補充する漢方薬です。ひえの程度により、六味丸(ろくみがん)、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(せいかごしゃじんきがん)などを使い分けます。これらの薬も、むくみを予防する効果があります。
●くすみ
くすみとは、皮膚に透明感やつやがなく全体的に黒っぽくなっている状態です。血行不良や、新陳代謝の低下が原因とされていますが、この兆候を漢方的に解析すると元気がない気虚の状態ということになります。全身倦怠感や、眠気などがある場合は、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、胃の調子も悪い場合は、六君子湯(りっくんしとう)、ひえを感じる場合は、人参湯(にんじんとう) などがおすすめです。
●吹き出物
ストレスを受けていたりや働きすぎている時などに口元にプツッと吹き出物を1つ発見という経験はありませんか?そういう時は、胃もたれや、口内炎がなかなか直らなかったりしていませんか?そんな時は、半夏潟心湯(はんげしゃしんとう)や、黄連湯(おうれんとう)などで胃腸の熱をとると、不思議と顔の吹き出物もよくなっていきます。
漢方の名前がたくさん出て、ちょっと専門的になってしまいましたが…、無理なく気軽に対策して若々しく過ごしたいものです。
美肌は、健康のバロメータ、女性たるもの、いくつになっても美肌と言われたいものですよね。
















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