『カカオ』がチョコレートになるまで
●カカオの希少価値とは?

チョコレートが現在のような(板状に代表される)固形のお菓子になって、じつはまだ150年程度の歴史しかないって聞いたら、正直オドロキませんか? だって、チョコレートって昔は“飲み物”だったんですから! (って聞いたら2度ビックリしちゃいますよね…。) もちろん、チョコレートの原料となる「カカオ豆」。 それ自体には長〜い歴史があります。
カカオは、中央アメリカから南アメリカの熱帯地域が原産のアオギリ科の常緑樹。カカオポッドと呼ばれる長さ20cmくらいのラグビーボール型の実の中に入っている30粒くらいの種を1週間程度発酵させたもの、これがカカオ豆です。
現在は、西アフリカ、東南アジア、中南米で栽培されていますが、赤道の南北緯度20度以内で年間平均気温27度以上、かつ、年間の温度差が狭い地域でしか栽培できないため、先物商品の一つとして扱われています。
●カカオは“神様が食べる物”
カカオの学名は「テオブロマ」といいますが、これは「神様の食べ物」という意味で、メキシコ・アステカ族の神話に由来します。 マヤ文明の頃より栽培されてきたカカオですが、これをヨーロッパに伝えたのはコロンブスだといわれています。
1519年にはスペインがメキシコを征服、1526年には世界初のプランテーションをトリニダード島で初めています。 1560年には南米のエクアドルやベネズエラで栽培が始まるとともに、インドネシアのジャワ島にカカオが伝わっています。
その後、17世紀にジャマイカ、ドミニカ、18世紀にブラジル、19世紀に西アフリカへと伝わり、栽培規模が拡大してきました。 当然ですが、カカオを口にできたのは王様や貴族などごくごく限られた人だけでした。 それが「ショコラトル」と呼ばれるもの。 これがチョコレートの原形由来の飲み物です。(ショコラトル→chocolatl→チョコレートとなったようです。)
●高級な飲み物からチョコレートへ

ショコラトルがどういう飲み物かといえば、炒ったカカオ豆を石の上ですりつぶしてペースト状とし、バニラやコショウなどのスパイスや薬草を加えて冷やして固めたもの(これがチョコレートの原形)を砕き、水かお湯に溶かしてかき混ぜたもの。
当時は「適量を飲むと元気になり活気づく」として宴会の終わりに供されていたそうです。
チョコレートは苦くて飲みにくい飲み物であるため、かならず水がチェイサーとして添えられていたようで、とても一般の市民が親しめるものではなかったようです。
しかし、1828年にオランダ人のバンホーテンがカカオ豆から脂肪分のココアバターを脱脂してココアパウダーを発明。 そして「ココア」が庶民の飲み物として定着を始めます。
1847年にイギリスのジョセフライはココアに砂糖とココアバターを加えて、チョコレートを成型する方法を発明。 これが食べるチェコレートの始まりとなります。
その後、1876年にスイスのダニエルピーターとヘンリネスレがネスレのコンデンスミルクを加えたミルクチョコレートを発明。 これに粒子を細かくする発明、練り上げる機械の発明が加わり、今日のチョコートになったわけです。 それにしても長い歴史ですね。
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