妊娠中のセックスは大丈夫?安全にエッチを楽しむための3つのポイントを解説!

2019.11.19

この記事はこんな人におすすめです
- 妊娠中だけど、パートナーからセックスを求められている方
- 子供を作りたいが、セックスレスになるのが不安な方
- 妊娠中のセックスで注意すべきことを知りたい方
愛する人との子供が欲しくて、ついに妊娠!となるも、「10月10日」と言われる、およそ280日に及ぶ妊娠期間中、セックスをしてもいいのかどうか悩む女性は多くいらっしゃいます。ラブリサーチが出産経験者に対して行った『妊娠中のエッチで気をつけたことはありますか?』というアンケートによると、69.5%の女性が母体を気遣いながらセックスしていることがわかりました。
【出産経験者に質問】妊娠中のエッチで気をつけたことはありますか?
回答時期:2016.11.04〜2016.11.19|113名が回答
はい |
(81)
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いいえ |
(32)
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【はいと答えた方】どんなことに気をつけましたか?詳しく教えてください
»『はい』と答えた方のコメントを見る妊娠中のセックスは負担になってしまうのか知りたいという人は、男女問わず大勢いらっしゃいます。今回は、妊娠中のセックスについてお話ししていこうと思います。
目次
妊娠中でもセックスをしていいの?

妊娠中のセックスについては、基本的には問題ありません。妊娠中はセックスを我慢する必要があると思われがちですが、無理な体位でのセックスを避けたりすれば問題ないと言われています。
妊娠に伴うセックスレスによって二人の関係がギクシャクしてしまうのであれば、コミュニケーションのひとつとして我慢せずにセックスライフを楽しんでみましょう。ただ、妊娠中ということもあり、たくさんの不安や心配があるかと思いますので、よくある質問・疑問についてお答えしたいと思います。
Q1.妊娠中にセックスしないほうがいい人っているの?
一般的に妊娠中にセックスをしても流産や早産のリスクはないと考えられています。しかし、何かしらの事情があって、すでにお医者さんや助産師さんから、流産や早産の危険があると言われている場合は控えるべきです。また、妊娠中の不正出血が見られるような場合も、セックスは控えた方が良いです。不正出血は、それ以外に何も自覚症状がなくても、異常妊娠のサインである場合があるからです。
Q2.妊娠中のセックスで赤ちゃんに悪影響は出ない?
お腹の中にいる赤ちゃんは、子宮と羊膜、羊水などに守られています。そのためセックスをしても、赤ちゃんに悪影響が出ることはないとされています。しかし、妊娠しているため、リスクが全くないとはいい切れないのが実情です。何か異変があったりしたら、エッチを中断したほうがいいでしょう。
Q3.妊娠中のエッチはいつごろからしてもいいの?
理論上は、妊娠中はいつでもセックスが可能です。しかし、安定期に入るまでの妊娠発覚から約3か月と臨月にあたる37週目以降は控えたほうがよいとされています。
妊娠初期はつわりがひどく出て体調が優れない場合があります。そのようなときには無理にセックスするのは避けましょう。また、妊娠後期になってくるとお腹が出てきて、うつ伏せになったり横向けになったりすることが難しくなってくるかもしれません。無理のない体位でセックスを行いましょう。
Q4.気乗りしないときはしなくてもいいの?
妊娠期間中は非妊娠時に比べると体調がすぐれないことも多いので、無理にセックスをする必要はありません。もしその日はセックスする気分でなかったり、少しでも不安があったりしたら、そのことをきちんとパートナーに伝えるようにしましょう。
妊娠時のセックスは、体調を見ながら、身体に負担のかからない範囲で楽しむことが大切。ストレスの無いように、パートナーと話し合いながらコミュニケーションをとっていきましょう。
妊娠中のセックスでの注意点

生まれてくる赤ちゃんのためにも、妊娠中のセックス時に注意すべき点を知っておきましょう。また、セックスはパートナーと一緒に行うものです。必要があればパートナーにもこれらの注意点を伝えるようにして、二人で安全に妊娠中のセックスライフを楽しめるようにしてくださいね。
注意点1:お腹を圧迫しない
当然ですが、女性のお腹の中には新しい生命が宿っています。いくらセックスが大丈夫だと言えども、無理な体位を続けて、お腹を圧迫したり、子宮に過度の負荷がかかるようなセックスは控えるべきです。特に妊娠後期になるとお腹も目立ってきて、複雑な体位や体位変換が難しくなります。無理な体位変換をして、お腹を強く圧迫すると、切迫早産や切迫流産につながる可能性もゼロではないので、非妊娠時よりもお腹への負担を配慮するよう、男女ともに注意しましょう。
注意点2:乳頭を刺激しすぎない
妊娠中のセックスは、乳頭・乳首をしすぎないように注意しましょう。乳首を刺激しすぎると、オキシトシンというホルモンが分泌されて、子宮をギュッと収縮させてしまいます。これによりお腹の張りや痛みなどの症状が表れてしまうそうです。乳房をもんだりするのは大丈夫と考えられていますので、乳首への刺激を与えすぎないように気を付けてください。
注意点3:挿入は深くしすぎず、浅めで楽しむ
基本的にはセックスは問題ないですが、子宮口を強く刺激するような深い挿入や、子宮口を刺激するような激しい前戯は妊娠中は控えましょう。子宮口をペニスなどで刺激したからといって出産が誘発されるわけではありませんが、あまりにも強く刺激しすぎると、時期によっては子宮口が開いてしまって早産につながる場合もあります。女性の体をいたわりながら、浅めを意識してセックスするのが良いでしょう。
注意点4:コンドームは必ず着用する
妊娠を希望しているカップルにとって、コンドームを使わずにセックスすることは当たり前になっていたかもしれませんが、妊娠中は必ずコンドームを着用してください。コンドームは、避妊のためのものだけではありません。コンドームを着用することによって、性感染症を防ぐことができます。妊娠中には抗生剤の使用ができないため、性感染症にかかってしまっても適切な治療を行えないことがあります。
また、感染症によっては胎児に大きな悪影響が出てしまうものも。念には念を入れるという意味でもコンドームは着用するべきです。感染症の中には、妊娠中に病気にかかると、生まれてくる子供の知能や運動能力などに重篤な障害が残る場合があります。将来の子供の一生に関わることなので、くれぐれも注意しましょう。
注意点5:体は冷やさないように
妊娠中は体を冷やさないことが大切なので、性行為中も気を付けましょう。体が冷えてしまうと、お腹に張りを感じたり、早産のリスクが高まったりするといわれています。
できる限り露出を減らしつつ、裸でいる時間を短くするのが大事。また、愛撫のときには室内を暖めたり、布団をかぶったりするとよいでしょう。もしエッチ後に体が冷えてしまったら、温かい飲み物を飲んだりするのがオススメです。
妊娠中のセックスはどんな方法がオススメ?

先ほどもお話しした通り、妊娠中は子宮口を強く刺激するのは控えて、お腹を圧迫していないか注意しながらセックスして欲しいところです。あれこれ考えすぎると、セックスを楽しめなくなってしまうかもしれません。そんな二人のために、妊娠中でも刺激を与えすぎないテクニックをいくつか紹介します。
その1:ソフトセックスを楽しむ!
いつもは激しいセックスが好みのカップルも、妊娠中はいつもと違うソフトセックスを楽しんでください。膣内を刺激する前戯だけではなく、全身を焦らしながらゆっくり時間をかけて楽しんでみてくださいね。
また、女性に対してはバイブやローターといったラブグッズを使うのはよくないのですが、男性に対しては別。今まで使ったことがないアイテムで楽しむというのもいいかもしれません。
その2:オススメの前戯テクニック
まずは前戯から。膣内を長時間刺激するのではなく、乳首や脇、背中など、いつもは触れないようなところを触れてみて、じっくりとクリトリスまで責めてみてください。個人差はありますが、妊娠中は濡れにくいという女性も多いので、前戯にたっぷり時間をかける方が良いでしょう。女性の体は全身が性感帯です。パートナーと、新たな性感帯を探しながら前戯を楽しんでみてください。
その3:オススメの体位
挿入は、お腹に負担をかけないという意味で、正常位や座位といった体位がオススメです。お腹の大きさが気になるときは、四つん這いになって後背位でのセックスも良いですよ。興奮が高まりすぎて、脚などで腹部を圧迫してしまわないように気をつけてください。
すでに説明しているとおりですが、あまり深くまで挿入しないように注意してください。後背位などは深くまで入りすぎてしまうので、浅めに挿入することを意識してもらいましょう。
もしも中に出してしまったら?

妊娠中のセックスは必ずコンドームをするべきです。しかし、もしコンドームをせずに、中出ししてしまったらどうしたらいいのでしょう。精液には子宮収縮を引き起こす物質が含まれているため不安になるかもしれませんが、慌てなくて大丈夫ですので以下のような方法で対応してください。
ナプキンやおりものシートを使う
- ・トイレに行ってふき取った後、ナプキンをつける
- ・自然に出てくるのは香り付きのおりものシートでカバー
疲れていて早く寝たい日は、ティッシュなどで不要な精子をふき取ってから生理用ナプキンを使うと便利です。夜用ならどんなに寝相が悪くても漏れをしっかりガード。シーツや布団を汚す心配もありません。お尻のほうまで流れてくる精子が不快な場合は、ティッシュを三つ折りにして膣のあたりに当ててからナプキンを使ってもいいでしょう。
精子の生臭いニオイが気になる方は、香り付きのおりものシートを使う方もいました。翌朝、お手洗いに行ったときも嫌なニオイで気分を損ねることなく、ナプキンを交換することができそうですね。
シャワーを浴びる
- ・お風呂できれいに洗い流す
- ・シャワーの水圧を利用して洗い流す
ラブタイムの後は「お風呂へ直行!」という声も多く聞かれました。シャワーでアソコをきれいに流せば衛生的にも良いですし、精液のベトベト感からも解放されて心地よく眠れそうです。
時間に余裕がある日はバスタブにお湯を張って、お風呂でセックスの余韻に浸るのもいいかもしれません。あらかじめ香りのいい入浴剤を用意しておくなど、バスタイムも含めてセックスを楽しめば二人の愛もさらに深まるはず。
シャワーだけではしばらく時間が経った後に精子が流れ出てきてしまうこともありますが、ゆったりとお風呂につかったり髪の毛や体を洗ったりすれば、自然と精子が流れ出て寝るときの“漏れ”も気にならなくなるはず。
膣圧をかけて外に出す
- ・トイレでお腹をぎゅーっと締めて絞り出す
- ・腹筋に軽く力をいれ、溢れ出たものは拭う
膣やお尻の穴をキュッと締めたり緩めたりして、デリケートゾーンの締まりを良くする効果があるといわれる「膣トレ」。この動きを応用して、射精後の処理を行う方もいました。
精子を外に出すときは、「膣を緩める運動」に着目します。おしっこを勢いよく出すようなイメージで、3~5秒ほど腹筋に力を入れると、膣の奥に溜まった精子がニュルニュルと出てきます。精子の量にもよりますが、大体2~3回ほど繰り返せば、余分な精子がほとんど外に排泄されるはずです。
1回でまとまった量の精子が出てくるので、ベッドに横になったままやるときは、ティッシュを重ねてお尻の下に敷いてパートナーに手伝ってもらうといいかもしれません。
妊娠中でもセックスはできる

妊娠中のセックスはできます。しかし、妊娠中の女性の体はとてもデリケートです。セックス中に気分が悪くなってしまったら、気後れせずにパートナーに伝えてください。無理をしてしまうことで、女性がストレスを感じてしまうことは、母体にとっても胎児にとっても良くありません。ストレスフリーでセックスを楽しめるかどうかを優先して、自分の体と胎児のことを最優先にセックスを楽しんでくださいね。
▼ライター:山下真理子さんプロフィール
女医、タレント/山下真理子先生
岡山県出身。医師免許取得後は、医療だけではなく、美容、タレント、モデルとして幅広く活躍している。
著書に「あなたの魅力が10倍増すセックス」「夜のお悩み相談クリニック」の他、写真集「診て感じるクリニック」がある。
ファッション誌やラジオ番組、バラエティ番組にも数多く出演。
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